映画『グリッドマン ユニバース』を観てきました。
この作品は、TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』(グリッドマン)と、TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』(ダイナゼノン)という2つの世界線が混在するどちらの作品にとっても続編となる映画です。
本作では、TVアニメ版では語られなかった部分が登場したり、グリッドマンとダイナゼノンの共闘があったりとかなり満足度の高い作品となっておりました。
そんなグリッドマン ユニバースのここがよかったというところを詳しく書いていきます。
(ここからはネタバレありです)
まだグリッドマンシリーズを履修してないよというひとはこちらの記事もどうぞ
ここが最高
戦闘がすっごい
まずは戦闘シーンについて。
まさにTRIGGER(プロメア)という感じの畳み掛けるような勢いのある戦いは最高で、特にダイナゼノン(レックス)が絡む戦闘は天元突破してていい意味でなにも考えずに楽しめるのが好きです。というか視覚と聴覚の情報量が多すぎて考える暇を与えてくれません。ドントシンクフィールになりました。
作品を観る前に想像していたグリッドマンとダイナゼノンの合体もちゃんとあって歓喜。それ以外にもアレクシスとアカネくんとの共闘で感動泣きし、メカアノシラス(サウンドラス)が出てくるシーンにはくすっと笑ってしまうなど感情の起伏が激しかったです。
やってほしいこと全部やってくれる
アニメのグリッドマンとダイナゼノンを観たときにはもやっとする終わり方を感じました(特にダイナゼノン)
グリッドマンが抜けたあとの響裕太、実写世界に戻った新条アカネ、最終回で消滅したガウマ隊長、あと姫様が言っていた守るべきものの3つ目…などなど。
今回の越境シリーズではグリッドマンとダイナゼノンは合体してくれるのか?とかグリッドマン世界線のナイトと2代目はでないのか?みたいなところにワクワクしておりましたので、そんな疑問の数々を今作では全部やってくれるという神対応。
これこそがSDGs(えすでぃーじーず)だということと理解しました(?)
環境問題にも取り組むグリッドマンプロジェクト(ゴミ拾いもしてるしね)
ストーリーもしっかりおもしろかった
今作は戦闘シーンや越境以外でもわかりやすいテーマがあって、それが「創作」の大変さとか「想像」も信じれば真実になりえるという部分。作品間の単純なコラボではなくマルチバースという題材をしっかり活用されていたのが好きです。
TVアニメのときも新条アカネによって作られた響裕太たちはなんなのか?と言った投げかけがあったかと思いますが、映画では最初から響裕太たちの立ち位置がわかっている状態かつグリッドマンによって生まれたことが明らかになった麻中蓬たちも介入することでテーマがより明確になっていたと思います。
作中で六花や内海の書く脚本にリアリティがないという話になったときに、野球の大谷翔平や将棋の藤井聡太が成し遂げていることはマンガやラノベの編集者からしたらボツになるみたいな話とリンクしました。
「事実は小説より奇なり」だとか「人間が想像できる範疇なら実現することは可能」みたいな格言は昔から言われてきたことですが、要はリアリティというのは信じられるかどうかみたいなところに線引きがあって、想像力が豊かなひとは一般人の考えるリアリティの線引きを軽く超えて行けるみたいなことなのかなと考えさせられる作品でした。
あとは創作は作り手の意図は受け手に100%伝わらないというエピソードも含めて共感できる部分が色々とあった作品だったなあという感じです。
“繋がり”のある作品であること
グリッドマンユニバースはSSSS.GRIDMANとSSSS.DYNAZENONを観てから臨んだからこそどっぷり浸かれる作品だと思いましたし、映画前に数話みた電光超人グリッドマン(実写)のネタも存分に含まれており、
オタクはこういう”繋がり”のある作品に…弱い…
弱いんだ…。
クイズの答えがわかったときの気持ちよさみたいな感じで、作品を観終わったあとにwikiとかで元ネタを漁っていくと深みにハマっていくんですわ。
そして学園祭のBGMとか謎のバイク乗りの青年モブが「ギリチョンセーフだね!」って言うシーンとかEDの最後で歓喜する羽目になるんですわ。
ネタが転がってればいいというわけではなく、前提として作品の質が高いことに加えて色々とネタを仕込んでるのがいいという話。
電光超人(実写)はU-NEXTとかで配信がされてます。とりあえず1話と6話(アノシラスの回)は観てないひともぜひ。
逆にここは
個人的にもかなりよかったグリッドマン ユニバースですが、ちょっとここは…というところも挙げてみます。
不満というよりは受け手の感想の延長というのと、逆に言えば他に不満がない作品でした。
uni-verseの使い方
今回の主題歌であるオーイシマサヨシの『uni-verse』、最初ネットで聴いたときは映画のエンディングで流れる大円団なイメージを連想しました。
映画を観る前日に見てたPV(MV)がエモすぎたのでエンドロールでそのまま流してくれてもいいくらいの気持ちです。
実際に映画を観てみると、戦闘でも使われていることにちょっと意外さがありました。
お約束と言ってしまえばそれまでなのですが、インパーフェクト、UNIONという滾るOP曲と違って、uni-verseはやはりED曲という気持ちが払いきれません。
あとインパーフェクトからUNIONの流れがそのまま続く感じだったので一回音を止めて(劣勢アピールをして)もらってもよかったかなあという個人的な感想。
怪獣優生思想さん
告知には出ていなかったガウマ(レックス)や新条アカネ、さらにはアレクシス・ケリヴまで出てきてくれて、やってくれたなと思わされたグリユニですが、ここまでくるとダイナゼノンで出てきた怪獣優生思想の4人も出番が欲しかったなと思ってしまいました(数カットだけ出てきた気がしますが)
時間の都合で仕方なかったんだろうなとは思っているので、もし続編をやるなら…くらいの意味合いです。
ついでに言えば夢芽の友達の鳴衣さん(お母さん)も出てきてほしかったです(完全に個人的な主張)
さいごに
さいごのさいご、エンディングが終わったところで「蟹?普通…」ってなるところ。こういうのが、すき!!!!
SSSS.GRIDMANもSSSS.DYNAZENONもあえて間を置く演出とかがとてもよくて、TVアニメにしては映画っぽさがあったので劇場にマッチした作品だとは思いましたし、戦闘シーンなんかは劇場で見ると全然違うのがよかったです。
公開期間中に電光超人を履修してもう一度観に行きたい。