物語というのは根本がシンプルであるほどおもしろい。
先日ネットの海をさまよっていたらゲッサン版ミリオンライブについて書かれた記事を見つけました。
夢見る少女たちの観客であること~『アイドルマスター ミリオンライブ』考察~ – ソガイ https://t.co/YflPaLlE8s
この書評記事すごい…
「大人」「夢」「約束」の3つの視点から最上静香という少女のことが書かれていて、ゲッサン版の魅力はこういうことか!ってなった— Setsu&P (@tatitutetotato) August 3, 2018
アイマスブログかと思ったら、書評ブログからの投稿でした。
ゲッサン版ミリオンライブについては自分も過去に紹介記事を書きましたが、書評記事では描写やセリフ回しなどの視点でゲッサン版ミリマスについての考察が書かれています。
(参考記事):ゲッサン版「ミリオンライブ」(マンガ)をおすすめしたい4つの理由
ゲッサン版ミリオンライブは「大人」「夢」「約束」の3つの視点から最上静香という少女を描いているという話。
最上静香の夢
二十代のうちは、夢を見てはいけないんです。そう言われたことがある。
この書き出しかたがもう書評ブログの雰囲気を漂わせてて好き。
コミック版『アイドルマスター ミリオンライブ!』(門司雪 小学館)は、正面から「夢」をテーマとした作品である。同名のアプリゲームを原作とするこの作品は、原作ファンからも非常に評価が高く、原作の雰囲気を引き継ぎつつも、「夢」を軸に据えた一本筋の物語を構築している。
ここでゲッサンミリオンの軸(少なくとも着地点)は最上静香の夢だったことを認識しました。
そのあと、「家庭の環境」と「己の夢」と「2つの約束」がキーワードとなり、話題が展開されていきます。
話が逸れますが、ベッドに籠って映像をチェックするシーンって真夏にクーラー切ってたんですね…。よい子も悪い子も真似しちゃ駄目なやつだ…。
書評を読んで、ゲッサンミリオンはテーマを伝える描写を精巧にほどこしていた作品だということを知りました。
いままでの評価が5点中4.0くらいだとしたら、いまでは4.0 + 4.0の評価となりました。
娯楽作品としての評価自体に変化はないのですが、気がついていなかったメッセージがわかってもっと好きになりました。という感じです。
物語はシンプルに
アイマスのコミカライズだと、レッスンの大変さや人間関係の複雑さなどが目立つことが多いです。
しかし、ゲッサンミリオンは重いシーンの間にコミカルな描写を挟み緩和させることで、青春感が前面に押し出されているように感じてます。
少年誌だからこその取捨選択が今までのアイマス作品にない新たな風になったのです。
紹介した書評に関しても「夢」というテーマに絞って書かれていたからこそ、自分の心に響いたのだろうなと感じました。
さいごに
ゲッサンは静香の夢の話だけではなく未来や翼の成長の過程もすごく好きです。
4巻で未来や翼に変化が見られたときのプロデューサーのセリフにこういうのがあります。
P「いい眺めだ。」
P「俺がプロデューサーやってて良かったなあなんて思うのは、こういう時だよ。」
静香「こういう時?」
P「アイドルたちが…成長した時さ。」
自分の中の好きな要素はだいたいこのセリフに詰め込まれていると言っても過言ではありません。
憧れ、成長、輝き、そしてまた次の憧れに繋がる。