ミリアニで新しい時代が幕を開けるそんな気がする【ネタバレなし感想】

※この記事はミリアニ(ミリオンライブのアニメ)のネタバレを含んでおりません。おそらく。

どうも、せつ(@tatitutetotato)です。

ミリアニを劇場先行上映で12話まで観てきました…。

ああぁぁっ!(謎の奇声)

作品の質については後でも言及するのですが、観る前までハードルが思いっきり下がっていたこともあってかとてもよかったです。

  • ミリオンライブを体現してくれた内容
  • 多人数のアイドルを捌き切った手腕
  • すべてが伏線かと思うくらい納得感のあるロジカルな脚本
  • 随所に散りばめられる古今東西のネタの数々
  • それでいて新しいひとに向けたあいさつとしての一面もある作品
  • 明るくキャッチーなお笑い要素もあって対象年齢が広い作り

もうね。すごすぎました…。

いい作品を作ってくれてありがとうの気持ちです…。

そして、今回のミリアニが多くのひとの間で話題になっている。そんなことが何よりもうれしいと感じている私がいました。

卑屈だった過去

ここに至るまでのミリオンライブというコンテンツは何かと卑屈な空気感が漂っていたなと私は感じていました。

同じアイマスのシンデレラガールズが2周年イヤーのタイミングでアニメ化発表。ミリオンより後発のSideMでさえ先にアニメ化となります。

SideMのアニメ化発表と同じ年のミリオン4周年(2017)のタイミングでは、ショートアニメが用意されたりミリシタが発表されたりしたものの、その後は特に大きく情報が動きませんでした。

翌年の2018年にはGREE版のミリオンライブ(ミリシタじゃないほう)がサービス終了し、今までアイマスのアニメで散々お世話になっていたA-1 Pictures(アニメ制作会社)との関係もなくなりました。

このあとはライブでの発表のたびに期待と失望を繰り返す日々。遅咲きだと思っていた765ASのアニメでさえ6周年のタイミングには放送がされており、もはや今後のアイドルマスターはアニメに頼らない売り方を選んだのではないか?とも考えるほどになっていました。

そして2020年、ミリオンライブの7周年イヤーであり新型コロナの直撃を受けた年。ついにアニメ化が発表されました。

2019年はミリオンライブの年になる?

2018.10.05

このアニメ本当に成功するの?

すでに夢にさえ見なくなったタイミングでのアニメ化発表。

しかし、アニメ化発表から実際の公開までも色々な思いが交錯していました。

アニメ化に乗っかる不安

念願のアニメ化が発表された。しかし、同時に多くの不安が押し寄せることにもなります。

まずわかりやすい点はフルCGのアニメで制作されるということ。

今までお世話になっていたA-1 Picturesとの縁が切れてしまったのは百万歩譲るとして、しかし3Dアニメとはどういうことだ?と。

さらに制作を担当する会社が白組という会社。今でこそ有名作品に多く携わるようになっていますが当時は『STAND BY ME ドラえもん』でした。(すみません、STAND BY ME ドラえもんを観ていないのでなんとも言えませんでした)

そもそもミリオンライブという作品、メインアイドルだけでも39人いるので全てのアイドルの担当P(ファン)が納得できるものを作るのは無理だという見解でした。

やるならゲッサン版(コミカライズ)をアニメ化するのが妥当じゃないのか?とか、全アイドルにフィーチャーするなら4クール必要だよねwみたいなことを言っていた気がします。

そして不安はまだありました。現在が2023年であることで分かる通り、2020年のアニメ化発表から3年、そのうち1年半くらいはエミリーの胸が盛られまくるミリシタCMしか世間に公表されなかったこともあり、不安が募る一方。

あとこれは今年の1月の話ですが、TVアニメ放送前に映画館で先行上映するという発表も。しかも全話。

TVアニメの話題というのはリアルタイムで視聴をしてSNSで感想を投稿しあって形成されるものだと思っていたので、先行上映という手法は愚策だと思っていました。そんな時期もありました。

ミリオンライブTVアニメ化発表だけど今の気持ち

2020.07.04

3年前を振り返ってみると不安どころか無感情になっていましたね…。

希望は少しだけあった

そんなミリオンライブのアニメ化に対する不安の中にも一縷の希望というか信頼がありました。

それがシリーズ構成の加藤陽一さんと春日未来役の山崎はるかさん(の言葉)です。

アイカツでおなじみの我らが加藤陽一大先生。この方がシリーズ構成にいてくれればよっぽどのことがない限り大コケすることはありません。例え3Dアニメが受け入れられなくてもしっかりした話にはなってくれるという(勝手な)信頼はありました。

そして山崎はるかさん。普段の素行はアレですが、オタクサイドに立ったときの発言に関しては嘘偽りのない言葉で、とても信頼をしております。

そんな山崎はるかさんが2022年3月のAnime Japanのステージで、「どの担当のP(ファン)でも観てよかったと思える内容になっている(意訳)」と発言されたことで、少なくとも演者が口を濁さないといけないようなデキではないという確信が得られました。

それでも不安

上で信頼という言葉を使うに足る人物2名を挙げましたが、それでもミリオンライブアニメの内容に対して全くの想像ができなかったのは確かです。

なにせアニメ化発表時点でも7年が経っており、さらにGREE版とミリシタ版という2つの世界が存在しているコンテンツです。もっと言えばコミカライズの世界線だって3つくらい存在します。

1人1人のファンの中にも各々のミリオンライブが存在するわけで、作品としてよくてもおそらくどこかしらで解釈違いが生まれるのでは?という危惧はありました。(この不安に対する結果はネタバレに近いので今回は書きません)

さらに今年の3月に発表されたシャニマスのアニメ化が不安をより加速させました。

信頼を置いていた加藤陽一さんがシャニにも関わっており、もしかしたらシャニのほうに力を入れているのではないか?と疑ってしまうようになります。

あと、ミリオン初期曲『Legend Girls!!』から関わってもらってるこだまさおりさん(加藤陽一さんの奥さん)やミリオンライブといえば、な山口朗彦さんがともにシャニのアニメOPを担当するという話も私の中では衝撃でした。

シャニの表題曲『Spread the Wings!!』がこのお2人の制作なのでさすがに仕方ないとは思いつつも、NTR概念というのを頭ではなく心で理解した瞬間だったと思います。(この感情に対する結果についてもネタバレになるので書きません。ネタバレかはわかりませんが…)

シャニのアニメ化自体は、ミリオンのせいで後がつっかえていたのではないか?と(勝手に)負い目を感じていたのもあってプロジェクトがちゃんと進んでたのはありがたかった。

称賛までの経緯

ここまでの話をまとめると、やっぱり不安のほうが多い!という話でした。

先行上映公開日が近づいてきても「そこそこいい感じに作ってくれてればいいね」くらいの気持ちでいましたし、もし擁護が必要なデキだったら「まぁ、万人受けはしないだろうけど、私は好きだし、挑戦してくれただけ感謝だよ」と言うつもりでもいました。

そして第1幕(1話から4話)を観たときの最初の感想、

「悪くないねぇ…」

4話までなのでどう判断するべきかというのもあってこんな感想になったのですが、3DCGはちゃんと受け入れられたどころか、表情が豊かでコミカルな動きが逆に愛着を感じました。また、アニメ作品としても普通におもしろい。という感想でした。「普通におもしろい」というのはミリオンライブを知っているから?とも思いつつ。

次に評価がガラッと変わったのが先行上映のパンフ。綿田監督のインタビューを読んで、

「あれ?この監督…今まで鳴りを潜めてたけどかなり信用できるのでは…??」

そんなこんなで第1幕が期待値40%くらいだったのに対して、次の第2幕では期待値100%に。第2幕のほうが第1幕よりもドキドキしました。

そして、第2幕(5話から8話)で完全に情緒が崩壊。(ネタバレなしなので中身についてはなにも言いません!)

さらに、第2幕放映開始のタイミングでTVアニメの放送時間が日曜朝10時、いわゆるニチアサ枠となることも発表されました。

2023年のアイドルマスターはアニメに本気(マジ)

は、真実(ガチ)でした。

ようやくTVアニメが放送

そんなミリアニのTVアニメ放送が10月8日(日)から始まります。

この作品が世界にちゃんと気づいてもらえるかは私にはわかりませんが、この作品で新しく扉を叩いてくれるひとが増えるということは既に確信しています。

そして扉を開けたらさいご、

楽曲沼という深淵が待ち受けているために逃れることは恐ろしく困難…。

もちろんアイドルを深掘りしていくひとも多いとは思いますが、私が765ASのアニメから楽曲にどんどんハマっていった人間なのでこっちのほうが気持ちがわかるのです。

合言葉は

「ミリオンライブの楽曲はサブスクで全部聴ける」

さすがにつよすぎる令和の環境…

そのまま実際のライブに興味を持ったり、ミリシタを始めて各楽曲をテーマにしたコミュを見ることもできます。

ほらね!!

さいごに

私は今のタイミングでミリオンライブを10年続けてきてよかった!という感情は特に湧いてきていません。そこに私はいません。

熱量に関してもだらだらと続けてきただけなのでミリシタから始めたひとやこれからアニメでハマるであろうひとよりも低いことでしょう。

また、アニメを観てくれたひとが全員ハマるとは思いませんし、ハマったひとたちも途中でどこか別のコンテンツに移るかもしれません。

けれども最初にも書いたように、新旧問わないファンやファンでもないひとたちがミリオンライブという話題で盛り上がってるのを見るのが素直に嬉しいです。

そんな共通の話題(交差点)を提供してくれたミリアニに月並みですが称賛の気持ちを送りたい。

そして出来たのがコレ。

最大級の賛辞

綿田監督。加藤陽一先生。アニメスタッフ。楽曲陣。演者の方々。どうもありがとう。

途中からでもミリオンライブを始めてくれてここまで繋げてくれたひとたち。どうもありがとう。

そして、これからミリオンライブにハマってくれて未来に繋げてくれるであろうひとたち。がんばれ~。

10周年イヤーが終わったら花火のように儚く消えてなくなるのかもとも思っていたのですが、なんかもうしばらく走り抜けていけそうですね!